国立大学法人北海道大学 人獣共通感染症国際共同研究所
准教授
Hokkaido University
Associate Professor
北海道大学医学研究科分子細胞病理分野で病理検査技師として勤務の後、2004年北海道大学大学院医学研究科医科学専攻修士課程修了、2008年同大学院医学研究科博士課程修了し博士(医学)取得。人獣共通感染症リサーチセンター分子病態・診断部門博士研究員、特任助教、講師を経て2020年5月より准教授。人獣共通感染症リサーチセンターは2021年4月より北海道大学人獣共通感染症国際共同研究所となる。
蚊やマダニなどの節足動物が媒介し、ヒトや動物に病気を起こすウイルス(総称してアルボウイルス)において、ヒトでの病態を模倣するウイルス感染動物モデルを構築し、ウイルスの細胞内、体内での感染ネットワークを解析します。
デング熱、ジカ熱、ウエストナイル熱、日本脳炎などのアルボウイルス感染症では、節足動物に刺された際に、唾液等と共にウイルスが皮内に注入されることで感染が起こります。この時皮膚で起こる様々な反応がウイルスの増殖に影響することから、刺咬による感染経路を反映したモデルの構築を目指します。また、ヒトに感染するために必要なウイルスの宿主規定領域および宿主側の因子を明らかにします。確立した感染モデルを用いて、ウイルスの体内動態や免疫反応の解析、予測・予防に繋がるバイオマーカーの同定、感染による宿主応答パタンと病原性発現の関連性を明らかにして、ウイルス-宿主相互作用感染ネットワークの数理モデルの構築に繋がるデータを蓄積します。